SEO対策を効果的に行いたいならサーチコンソールへのXMLサイトマップ登録をおすすめします。サーチコンソールにサイトマップを登録することで、自社サイトの新規ページを早くインデックスさせるほか、重要ページを優先的にクロールさせるなどができるようになり、クローラビリティが格段に改善されます。ページ更新時の見落としも無くなり、結果、SEO対策の効果が向上します。本記事では、サーチコンソールにサイトマップを登録するメリットのほか、登録方法や使い方、エラーが出た場合の対処法などを解説します。すぐにでもサーチコンソールにサイトマップを登録して、SEO改善にお役立てください。
サーチコンソールに登録する前に知りたい、2種類のサイトマップ
サイトマップには、「HTMLサイトマップ」と「XMLサイトマップ」の2種類があります。どちらもサイト全体のページやコンテンツの構成をリスト化したものですが、それぞれ役割が異なります。
ユーザー向けのHTMLサイトマップ
「HTMLサイトマップ」は、主にユーザーが利用するもので、コンテンツ紹介とナビゲーションが主な役割です。探しているコンテンツを見つけやすいようにリスト化して一覧表示し、それぞれのリンクをクリックすると目当てのページに遷移するようになっています。
クローラー向けのXMLサイトマップ
「XMLサイトマップ」は、検索エンジン向けに設置するもので、クロールしてほしい重要なページを伝えることを目的に作成されます。できたばかりのサイトや外部からのリンクが少ないホームページ、階層が複雑ないしは、規模が大きいサイトの場合はクロールするのに時間がかかりますが、XMLサイトマップを提供することで効率よくスピーディに巡回ができ、SEO対策になります。
サーチコンソールに登録するのはXMLサイトマップ
サーチコンソールは、自社サイトの検索エンジンからのトラフィック解析やインデックス状況を把握でき、SEO対策に最適のツールです。サーチコンソールに登録するサイトマップは、サーチコンソールが検索エンジンとの関連性が高いことから、ユーザー向けの「HTMLサイトマップ」ではなく「XMLサイトマップ」となります。サーチコンソールにXMLサイトマップを登録することで、優先的にクローラーが循環するようになり、SEO対策が反映されやすくなります。
サーチコンソールにサイトマップを登録する3つのメリット
次に、サーチコンソールにXMLサイトマップを登録するメリットを説明します。
メリット1.クローラーがすべてのページを見つけられる
XMLサイトマップを登録することで、サイト全体のページの効率的な巡回方法などのヒントをクローラーに伝えます。これにより、クローラーは優先的にXMLサイトマップに記載されたURLを見に来るようになり、見つけづらいページも検索エンジンに認識されやすくなります。
メリット2.新規のページが早くインデックスされる
対策を行わないとなかなか認識されない新規制作のページは、XMLサイトマップに記載するとそのページが早く認識されて、インデックスされるまでの時間を短縮できることになります。
メリット3.クローラーにページの更新を伝えられる
更新ページもXMLサイトマップに記載しておくことで、早くクロールしてもらうことが可能です。XMLサイトマップには更新日も記載できるので、更新があったことも検索エンジンに伝わります。
サーチコンソールにサイトマップを登録・追加する方法
サーチコンソールへのサイトマップ登録方法をご説明します。Googleサーチコンソールのメニューで「サイトマップ」を選択します。画面右上の「サイトマップの追加/テスト」をクリックして、別途WordPressなどで作成しておいたXMLサイトマップのURLを入力し、「送信」ボタンをクリックします。
登録したサイトマップが正しいかどうかを、サーチコンソールの「サイトマップレポート」で確認します。サーチコンソールのメニューで「サイトマップ」を選ぶと、「送信されたサイトマップ」に選んだサイトマップが表示されるので、ステータスが「成功しました」となっている場合は、GoogleがサイトマップからURLを検出できたことを示します。
「取得できませんでした」などと表示されている場合は、サイトマップファイルの取得に失敗しています。エラーが出た場合の対処方法は、後述するので参考にしてください。
サーチコンソールで複数のサイトマップを登録する方法
サイトマップは、1サイトに付き1ファイルではなく、複数のファイルで構成できます。先ほどと同じ手順で、「サイトマップの追加/テスト」をクリックして2つ目のXMLサイトマップを送信します。仮に、1つめのサイトマップには4つ、2つ目のサイトマップには3つのURLが記載されていたとすると、登録したURLの数は合計で7つと表示されます。複数のサイトマップであっても、それぞれ登録することで合算して認識されます。
サーチコンソールのサイトマップを削除する方法
サーチコンソールからサイトマップを削除する手順は、以下の通りです。尚、サイトマップを削除しても、GoogleはこれまでクローリングしたページのURLを保有し続けるので、検索結果には引き続き表示されます。
サーチコンソールのメニューで「サイトマップ」を選択します。「送信済みサイトマップ」から、削除対象のサイトマップをクリックします。右上の「…」 メニューから、「サイトマップを削除」をクリックします。
【エラー別】サーチコンソールでサイトマップの登録エラーが出たときの対処法
続いて、サーチコンソールにサイトマップを登録するときにエラーが出た場合の原因と対処法を、エラーメッセージ別に解説します。
「取得できませんでした」とエラーが出る
「サイトマップが取得できませんでした」というエラーになる原因は、有効なサイトマップファイルが存在しないか、クローラーがサイトマップへのアクセスを拒否されている可能性があります。前者の有効な「サイトマップファイルが存在しない」原因を探るには、サイトマップのURLが間違っていないか、ファイルが破損していないかを確認します。ブラウザのアドレスバーにサイトマップのURLを入力して、404エラーが出るとURLが間違っています。ファイルの先頭に余計な空白や改行があると、うまくいかないことも多いようなので、確認をしておきましょう。入力したURLで正しくサイトマップが表示されたら、ファイルの破損が考えられます。サイトマップ を再度作成後、あらためてサイトマップを送信してみましょう。後者の「クローラーがサイトマップへのアクセスを拒否されている」なら、 robots.txtでクロールを拒否している可能性があります。この場合は、robots.txt内にサイトマップURLを記述してみましょう。
また、ユーザーエージェントやIPアドレスの制限、Basic認証などでWebサイトへのアクセスを制御されていることも考えられます。この場合は、URL検査ツールでサイトマップのURLを検査できるかどうかを調べるか、サーバーログを調査して、Googlebotがサイトマップにアクセスした履歴を確認してみましょう。
「サイトマップを読み込めませんでした」とエラーが出る
「サイトマップを読み込めませんでした」というエラーが出る原因は、サイトマップへアクセスできないことが原因です。その場合は、HTTPエラーコードで詳細な原因を把握できます。
404エラーの場合
「404エラー」の場合は、サイトマップのURLが間違っているか、サイトマップをアップロードしていないなどが考えられます。また、WordPressでサイトマッププラグインを利用している場合は、プラグインが無効か正常に動作していない可能性があります。
403エラーの場合
「403エラー」の場合は、サイトマップへのアクセス権限が無いことを示しています。いずれも、ブラウザでサイトマップのURLにアクセスして、URLに間違いがないか、ファイルの破損がないかなどを確認してみましょう。
「サイトマップは読み取り可能ですが、エラーがあります」と出る
「サイトマップは読み取り可能ですが、エラーがあります」は、サイトマップファイルの記述に誤りがあり読み込めないときに表示されます。その場合は、原因別に以下の方法で対処します。
「サイトマップが HTML ページです。」と表示された場合
サーチコンソールのサイトマップは、XML形式にする必要があります。HTML形式のサイトマップには対応していないので、WordPressプラグインを利用してサイトマップを作成している場合は、設定でXML形式での出力を有効化しているかどうかを確認してみましょう。
「サポートされていないファイルフォーマット」と表示された場合
この場合は、XMLサイトマップに、構文エラーがある可能性があります。直接ブラウザでサイトマップのURLにアクセスしてみましょう。
「XMLタグが指定されていません」と表示された場合
サイトマップのファイルは存在して読み込みができるものの、サイトマップにURLが指定されていないのが原因です。サイトマップには、1つ以上のURLを<url>タグで指定する必要があるので、ブラウザでサイトマップのURLにアクセスして、記述内容を確認してみるようにしましょう。
「保留」のままステータスが変わらない
サーチコンソールにサイトマップを手順通りに送信したのに、いつまでたっても下記のような「保留」状態のままの場合は、WordPressの「Google XML Sitemaps」というプラグインの不具合が考えられます。自分のサイトのURLの「サイトマップ」をクリックします。
「処理日」が保留になっているパターン
「送信」「インデックスに登録済み」が保留になっているパターン
原因として新しいバージョンのGoogle XML Sitemapsを利用すると保留状態になるとの報告が多く、バージョンを古いものに交換すると解決します。
サイトマップを更新する3つの方法
サイトマップを更新するには、以下の方法があります。
サイトマップを再登録する方法
ひとつは、サイトマップを再登録する方法がありますが、サイトマップを改めて送信する手段と、一度削除する手法があります。前者の「サイトマップを改めて送信」できるのは、サイトマップのファイル名が以前に送信したものと同じ場合です。
例えば、既存の7つのURLが含まれるサイトマップにページを1つ追加したい場合、サイトマップを更新して、改めて画面の「サイトマップの追加/テスト」をクリックし、追加したいファイルを記載して送信します。送信されたURLの数が、8つに更新されています。同じ名前のサイトマップファイルを使用している場合は、最初に登録する場合と同じ手順で送信すると更新されます。一方、更新時にファイル名を以前のものと異なる名前にしてしまった場合は、以下の手順で更新を行います。上記と同様に、7つのURLが含まれる既存のサイトマップがあり、ここにページを1つ追加しようとしたときに、違う名前のファイルにしてしまったとします。名前が違うので、画面の「サイトマップの追加/テスト」をクリックし、新しいファイルを送信します。送信されたURLの数が、以前の7つのサイトマップが残ったままなので、合計15個になっています。この場合は、不要になった以前のサイトマップを「削除」することで解決します。
「Google XML Sitemaps」を使う方法
ワードプレスサイトの場合、プラグインの 「Google XML Sitemaps」が入っていると、投稿を公開、更新したときに自動的にサイトマップ更新通知URLが伝わるので、サイトマップを常に新しいものに自動更新できます。
サーチコンソールで内部リンクを確認する方法
サイトマップで内部リンクを確認する方法は、以下の手順となります。
サーチコンソールにログインし、「リンク」メニューをクリックします。内部リンクに表示されたURLから、いずれか1つを選択します。
選択したページにリンクしている内部ページが一覧で表示されます。
サイトマップを使ってページごとにクロールの優先順位を付ける方法
クローラーは、サーバーの負荷などを考慮して、毎日全ページをクロールするのではなく上限を決めてページを見に来ています。そのため、重点的にクロールして欲しいページをXMLサイトマップに記載することでクロールに優先順位を付けることができ、スピーディな成果を期待できることになります。
まとめ:サーチコンソールにXMLサイトマップを登録して、クローラビリティを高めよう
サーチコンソールにXMLサイトマップを登録すると、クローラビリティが改善され、さまざまなSEO効果が得られることがわかりました。登録も簡単にでき、使い方も難しくないので、初心者でも簡単に操作ができます。早期に登録して、検索順位アップや上位表示の成果を上げながら、効率的で効果的なデジタルマーケティングを実現しましょう。
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